個人的に手詰まりを感じていた分野に対して、非常に興味深い手法が提示されたことと、どこかが実現してくれないかなーという気持ちを込めて、ブログに書き起こすことにした。
セッションについて
まずは、当該セッションについて簡単に説明をしておくが、「大規模開発のためのLUMINOUS ENGINE のログ分析と自動テスト」
こちらのセッションではいくつかのトピックが出ていて、AI の詳しいことはさっぱりわからんので、このブログで書きたいことと関係のある部分だけ、かいつまんで書きます。
(詳細は資料(CEDiL)または今ならタイムシフトを見て下さいmm)
ズレを許容するリプレイ的自動プレイ
自動リプレイの実現方法としては、大きく分けて2つに分類できる。* パッド入力を記録
* スクリプトで制御
パッド入力を記録する方式は、ゲーム非依存で録画したものを再生するだけで実現が可能。ただし、ゲームに依存しないのでゲーム特有の状態変化に弱い(乱数・FPS・演算誤差とか)
スクリプトで制御する方式は、ゲームに特化した制御ができるのでなんとでもなる。ただし、パッド入力方式ほどの手軽さがない。
セッションでは、パッド入力方式を軸に
リプレイがずれないように、がんばるのではなく、 一度ずれても、復帰できるように がんばった方が、よさそう。という考えから、マシンラーニングによるラーニングリプレイを実装されていました。(スゴイ)
個人的に、ゲームに依存してはいけない(できない)絶対条件でリプレイ方法を考えていたので、
この方式はすごく参考になった。
ゲームの情報に依存しない
個人的に素晴らしいなと思ったのは、ゲームにおける意味のある情報を要求しないでも実現できているところ。入力に使われる値は、ゲーム内の意味のある情報ではありますが、AI はそれを認識しておらず、単なるデータ配列として扱っています。
出力は「キーパッドの入力」であるため、こちらもゲームの内容には一切関わらないものです。
セッションでは、リプレイの撮り直しもマシンラーニングで行っていました。(スゴイ)
ただ、こちらはゲームおける特定の状態が認識できた方が、よい結果が得られるようで、セッションでは壁との衝突を認識させていました。
ここで、ゲームから壁に当たったよーという情報をもらうことなく、入力はあくまでデータ配列のまま解決していたのが素晴らしいと思いました。
これをそのまんま使いたい
たぶん、このセッションを聞いた方の多くがこう感じたのではないか?と思うのですが、私もその一人です。システムとしてはゲームに依存しないので、このシステムは切り売りできるのでは?
(ゲームジャンルには依存するかもしれないが、考え方としては流用できるのでは?)
と、思ったところで1つの案を思いつきました。
ハードウェアでできるんじゃない?
開発ツールがリプレイ的自動プレイをできるようになる?
単純に時間とパッド入力の録画を再生する機能(パッドリプレイ)は実は存在しますが・・これは当該セッションや他の自動プレイ関係のセッションでも語られてますが、しょーじき全然再現できないです。
(乱数シードの固定はもちろんしてても、どうしてもずれちゃう)
なんらかの同期信号も録画して、ゲーム内のループと同期しながら再生したらいいんじゃない?とか考えたりもしてましたが、
バグの再現方法としてのパッドリプレイをゴールにしてたので完全再現という呪縛から逃れられず、考えが凝り固まってましたね。。
なので、(開発ツールでやるなら、ここどうするの?ってところはありますが)ラーニングリプレイはなんか良さそうだなと思いました。
LUMINOUS ENGINE のリプレイ手法は、メモリ上の任意の値を入力に、パッド入力を出力するものでした。
開発ツールであれば、メモリ上の値はいくらでも見ることができますし、パッド入力などデバイス入力の状態も取得できます。
ログとして値の変化をためていく部分もハードウェアで処理させるほうが有利ですし、GAME への影響もありません。
メモリ上の任意のアドレスをどう示すかは、デバッグシンボルとなんらかのマーカーをおけばなんとかなりそう。
ゲーム機の Vsync は取れるが、ゲームループは単純には取れないので、これも上の方法で取得。
「取り扱い注意な値」は、デバッグ情報あればなんとかなるんじゃないかな。
出力として得られたパッド入力は、当然開発ツールから流し込めますし、わりと現実的なのでは?と思ってしまいました。。。
(テキトーに殴り書いてます・・)
(あ、リプレイの撮り直しは構想から除外してます)
ここでポイントになってくるのが、「ズレの許容」と「ゲームの情報に非依存」であるところです。
「ズレの許容」は単純なパッドリプレイの弱点を克服し、「ゲームの情報に非依存」であることで汎用的なツールやゲーム開発者が誰しも使う開発ツールにも適用できる。はず。
ぜひ、将来の開発機材には標準で搭載されていて欲しい。
最後に
勢いでここまで書いたが、まぁだからなんだという内容だ・・他力本願です。って言ってるだけなんだが、まぁなんだ気持ち伝われ。
(そういうのまたやってみたいという気持ちはあるよ)
では。
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